お葬式やお墓にお供えする花…というイメージがあり、あまり好きではなかった菊ですが、身の回りを探してみると、意外といろんなところに菊の存在をみつけることができます。
例えば、食用菊。お刺身のパックにいるアレです。ただの飾りだと思っている人はいませんか?食用なので食べられます。しかも菊に含まれる『グルタチオン』という成分に、解毒作用や殺菌作用があり、花びらをちぎって醤油に散らし、お刺身と一緒に食べるのが正解らしいです。冷蔵技術がイマイチだったころの、食中毒を防ぐための知恵だったのだと思います。
菊酒というのもあるそうですね。日本酒に食用菊の花びらを浮かべたもので、五節句の一つ『9月9日 重陽の節句=菊の節句』に飲み、長寿を願うそうです。私は恥ずかしながら五節句(奇数の重なる日)の存在すら知らず・・・。菊の節句以外の別名は知っていましたが、節句名を知っていたのは端午の節句だけでした。
| 月日 | 節句名 | 別名 | 関係のある食べ物 |
| 1月7日 | 人日(じんじつ)の節句 | 七草の節句 | 七草がゆ |
| 3月3日 | 上巳(じょうし)の節句 | 桃の節句 | 菱餅・白酒・ちらし寿司・はまぐりのお吸い物・ひなあられ |
| 5月5日 | 端午(たんご)の節句 | 菖蒲の節句 | 柏餅・ちまき |
| 7月7日 | 七夕(しちせき)の節句 | 笹の節句 | 素麺 |
あと菊酒ともつながりますが、薬としても重宝されてきました。漢方の世界では『菊花(きくか)』と呼ばれ、目の疲れをとる薬として処方されます。
寝ているハズなのに、ブ~ン という音は、なぜかハッキリ聞こえます。あの不快音の発生源の蚊をやっつけるために、私たちは蚊取り線香なるものをつけますが、この蚊取り線香の原料も菊。除虫菊(シロバナムシヨケギク)という菊になります。(蚊取り線香の会社、キンチョーさんのマークにも菊の花がありますね。鶏さんと菊のコラボマークです。)
あとは…菊人形。皆さん見たことはありますか?顔や手足のみが木彫りやプラスチックなどでできていて、衣装が菊の花でできているお人形さんです。造花ではなく、菊の生花でできています。胴体部分は竹ひごやワイヤーなどでカゴのように作られていて、そのカゴの中に水苔で巻いた菊の根っこが隠されているので、衣装部分の菊のお花が生き生きと保たれています。1体につき、数百株もの菊が使われているそうですよ!すごい数! 菊まつりなどで見ることができますが、期間中は常に満開の状態を保つため、お花がしおれてくると、職人さんが夜な夜な植え替えをしてくださっているそうです。ご苦労さまです。

コメント